2020年11月9日月曜日

進撃の巨人 134話「絶望の淵にて」の感想 Attack on Titan Chapter 134

  本記事は、『進撃の巨人』(諫山創著、講談社)の感想記事です。

※ 作品の登場人物や内容に言及があります。ネタバレを含みます。

※ 単なる個人による感想・考察です。

※ 画像は全て 『進撃の巨人』(諫山創著、講談社)より引用させていただき、個別に巻・話を表示しております。


前回の感想記事 進撃の巨人 133話「罪人達」の感想 (2)

感想

予想外のヒストリア出産で始まりました。石投げくんが付き添っているからやはり彼がお腹の子どもの父親なのでしょう。

逃げ惑う群衆のなかで、赤ん坊が人の手から手へと移る様子は、子どもたちに未来を繋ぐということかな。

『進撃の巨人』第134話©諌山創/講談社


「エレン・・・もう一度嫌な質問してやるよ 「君のどこが自由なのか」って そこから引きずり出した後・・・」

やはりアルミンはエレンに問いかけるんですね。「君のどこが自由なのか」って。

これってエレンにとっては嫌な質問だと思います。

そろそろ終盤ですね。

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諌山先生のイメージする子どもと父親と「お前は自由だ」という台詞のラスト絵は、ヒストリアの赤ん坊とモブの石投げくんかもしれませんね。または、登場人物と無関係のモブ親子の可能性もあるという気がしてきました。

「普通の人」がしたことを後世の人が評価して「特別だ」とか「普通だ」など意味づけるという価値観からすると。

カルラの台詞に集約されると思います。

生まれてきたことが尊い

存在自体が尊い

生きていてくれるだけでいい

存在そのものに対する絶対的肯定感と愛

「特別」とか「使命」とか関係なく。

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進撃の巨人は、マーレ編以降の展開がどうにも切なく、心を抉られます。好きだったキャラクターたちの変貌をみるのは、辛いです。

引き延ばしではなくてストーリー上必要な展開だと認識していますが。

エレンがようやくたどり着いた海。海を見て、まだ自由ではないと想い、涙を流したシーンは、破滅の香り漂う少年時代の終わりであり、美しかった。

今は本当に破滅が見えていて怖いです。