現在最新の、『進撃の巨人』(諫山創)第120話(別冊少年マガジン2019年9月号(8月9日発売))までのネタバレを含みますので、ご注意ください。
エレンの記憶の断片にうつるヒストリア
目に涙を浮かべるヒストリアの姿が見えます。
二人の関係が予想以上に深いものであったことがうかがわれます。
エルディア人安楽死計画を拒否するエレン
120話では、エレンの真意が明らかになりました。
ガビにより首を飛ばされ、事切れる直前だったエレン。
しかし、ジークがエレンの頭部をキャッチし、接触したことで、エレンとジークは座標にたどり着きました。
そして、ジークは、エレンに安楽死計画を実行するように言います。
しかし、エレンはきっぱりと拒否しました。
エレンは、エルディア人安楽死計画には全く賛同しておらず、ただ、「道」へ来るために、ジークに話を合わせていただけでした。
こんなふざけた計画
オレは到底受け入れられない
悪いが兄さん、オレはここに来るために
あんたに話を合わせていただけだ
(120話「刹那」 より)
エレンの真意は?
エレンの目的は、「自由」です。
エレンは、「道」あるいは「座標」にたどり着くことを目的に、ジークの計画に協力していたようです。
是が非でもヒストリア巨人化を回避したかったエレン
始祖の巨人の力を行使するためには、王家の血統の者を巨人にして、接触すればよいのです。
王家の血統の者は、現時点で二人います。ジークとヒストリアです。
ヒストリアを巨人にすれば、始祖の巨人の力を行使することができたはずです。そうすれば、ヒストリア個人の寿命は13年に短くなってしまったけれど、とても簡単に事は進んだはずです。
にもかかわらず、エレンはジークを選び、ヒストリアを巨人にする道を選びませんでした。
マーレにわたる前は、エレンは、地ならしに慎重でした。ヒストリアを巨人にして、獣の巨人を食わせることについても慎重でした。
「地鳴らし」の維持に我々の命運を委ねるのは危険です
残された時間の限り
あらゆる選択を模索するのが我々の取るべき最善策
ではないでしょうか?
(107話「来客」より)
エレンは、どうしてもヒストリアを巨人にはしたくなかったのです。
でも、そのためにエレンが払った代償は大きなものでした。マーレ戦、そして、現在進行中のシガンシナ区戦で、多くの人命が失われました。マーレ人、エルディア人双方に甚大なる被害が発生しました。その中には、104期の仲間であった、サシャも含まれます。そして、最終的にはエレン自身の首まで飛ばされてしまったのです。
それでも、エレンは選んだのです。エレンにとっては明確な優先順位があったということです。
ヒストリアのお腹の子の父親はエレンなのか?
107話で判明した、ヒストリアの妊娠。
108話で、ヒストリアが子どものころ、近所に住んでいたいじめっ子が相手だとされました。
しかし、このぽっと出のモブキャラが相手だとはにわかには信じがたい。
ヒストリアの子どもの父親が本当はエレンなのか、それは今もわかりません。しかし、エレンがなんとしてもヒストリア巨人化を避けたかったということは現時点で確定と言って良いでしょう。
個人的には、ヒストリアとエレンは、同志のような関係だと思っていました。残りの寿命がわずか数年のエレンが、恋愛をして、子どもを残すということも、あまり考えにくいかなと思っていました。
でも、一方で、ヒストリアのお腹の子どもが、あのモブお兄さんとの間にできたのだとは、にわかには信じがたいのです。