本記事は、『進撃の巨人』(諫山創)第124話(別冊少年マガジン2020年1月号 [2019年12月9日発売] )の感想記事です。
※ ネタバレを含みますのでご注意ください。
※ 前回の感想記事
進撃の巨人 123話「島の悪魔」の感想 Attack on Titan Chapter 123
前回のあらすじ
まず、ミカサの回想から。マーレ潜入時の記憶を振り返ります。
エレンの記憶に出てきた謎の少年の正体が判明。異国の少年だったようです。
エレンは始祖ユミルの力を借り、ついに始祖の力を掌握したようです。パラディ島に存在する全ての壁の硬質化を解除し、中に眠っていた大型巨人の群れを呼び起こしました。そして、エレンは道を介してすべてのユミルの民に語りかけるのです。
エレンの目的は、パラディ島の人々を守るため、島の外の文明を破壊することでした・・・。
今回のあらすじと感想
別冊少年マガジン2020年1月号 [2019年12月9日発売] に掲載された、進撃の巨人第124話の感想です。
エレンの演説は、道を通してマーレ大陸のユミルの民へも届いたようです。住民たちは巨人が攻めてくるというということでパニックに。アニのお父さんもいましたね。
塔のついた高い建物に群がる巨人たち。ミカサ、ジャン、アルミンら104期生が、雷装によって、殲滅しました。もう彼らが無垢の巨人の集団に負けることはないのでしょう。ピクシス司令も共に滅び去りました。切ないシーンでしたね。
イェレナはジークが戦力喪失したことを察したのでしょうか、無気力状態に。壁の崩落から命からがら脱出してきたフロックはイェレナを拘束します。フロックは、エルディア帝国の復興に余念がないようです…。
ガビとライナーはなんやかんや今回も生き残ります。きっと最終回まで生き延びるのでしょう。ナイル巨人がカヤを襲撃!ガビが救います。少し前に、捕虜となったファルコを路地裏でガビに託し、逃がしたナイルが、巨人となってカヤを襲い、そしてガビに討たれたわけです。うーん。皮肉。
どさくさにまぎれ、コニーはファルコを抱えて逃走します。なんと、コニーのお母さんは巨人状態のままで、ラカゴ村にいたようです。母を人間に戻すためにファルコを抱えて逃走するコニー。
そして、すべての硬質化が解かれたことにより、地下深く結晶の中で眠り続けていたアニが、結晶から出ていました・・・。
私がガビに感じる嫌悪感の正体は?
ガビ好きな人にはごめんなさい。ガビファンの方々は、下記は読まないでくださいね。
今回のエピソードで、ガビとカヤとの関係も「氷解」したのかな。しかし・・・なんというか、ガビにまつわるエピソードがあざとくて嫌だなぁ。
ガビは、次世代を象徴するキャラクターなのか、はたまた英雄ヘーロスの再来なのか、それとも、進撃の巨人の次期継承者なのか? 進撃の巨人という物語において、ガビが特別な存在であることには違いありません。
しかし・・・改心の仕方とか、ある意味テンプレな描かれ方をしていて、気持ち悪い・・・。振り返ってみれば、そもそも、冒頭から、スラバ要塞である意味姑息な手段を使って敵兵を殺害したのはガビでした。少年兵として純粋培養されたと言えば哀れなのかもしれませんが、彼女も殺人を重ねた人間であることには間違いありません。
かつて、王政編において、ジャンたちが初めて人間を手にかけた時に感じていた苦悩のようなものが、ガビには描かれていなかったんですよね。それが気になるというか・・・
ガビには、人間性としてどこか欠落した部分を感じるのです。
あ、そうすると、ガビって、やっぱり、エレンと似てるのかな。エレンも自由を守るために殺人をも厭わない性格ですよね。
自らの正義のためには他者の生命も奪うという・・・もう、無茶苦茶ですよね。
それにしても、エレンには感じない嫌悪をガビにはなぜ感じてしまうのか。単なる主人公補正なのか、それとも? 自分の中でもまだ整理ができていない状態です。いずれ改めて考えてみたいと思います。