本記事は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴著、集英社)を考察するものです。
※ 作品の登場人物や内容に言及があります。最終話までのネタバレを含みます。原作漫画を未読の方は本記事を読まないことをお勧めします。
※ 単なる個人による感想・考察です。
※ 画像は全て 『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴著、集英社) より引用させていただき、個別に巻・話を表示しております。
魂の双子の可能性
産屋敷輝哉と鬼舞辻無惨は顔が瓜二つで、本質的には同じように感じる。憎しみ合う魂の双子、あるいはカルマメイトではないだろうか。
竈門炭治郎と冨岡義勇は外見は正反対であり、類似する人生経験がありながら、陰と陽に分かれる。本質的には類似性がある。
継国巌勝・継国縁壱、時透有一郎・無一郎・・・・・・実の双子
鬼舞辻無惨・産屋敷輝哉、冨岡義勇・竈門炭治郎・・・魂の双子の可能性
鬼舞辻無惨・産屋敷輝哉と継国巌勝・継国縁壱
鬼舞辻無惨 血 滅ぶ
産屋敷輝哉 想い 不滅
継国巌勝 血 子孫は滅ぶ (時透無一郎)
継国縁壱 想い 不滅(継承)(竈門炭治郎)
子孫
子孫は「一」が入っている。
継国巌勝 有一郎、無一郎
冨岡義勇 冨岡義一
子孫と転生の顛末
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継国巌勝(兄)は子孫を残した。その末裔は双子の時透有一郎(兄)と時透無一郎(弟)である。時透双子は死亡し、継国巌勝の子孫は途絶えた。
時透双子は現代に転生している。継国巌勝は転生していない。
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継国縁壱(弟)は子孫を残さなかった。彼の「日の呼吸」と想いを継承した竈門炭治郎は、継国縁壱と血縁関係はない。竈門炭治郎(弟弟子)には魂の双子のような存在の冨岡義勇(兄弟子)がいる。
竈門炭治郎と冨岡義勇は生き残り、現代まで続く子孫を残した(竈門炭彦、冨岡義一)。
継国縁壱(弟)は現代に転生している。うたとの間に今度は双子が生まれているようである。
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鬼舞辻無惨は滅び、産屋敷輝哉も自身は死亡したが、現代まで彼の子どもである産屋敷輝利哉は存命している。
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まとめ
<戦国時代> <大正時代> <現代>
継国巌勝 ⇒ 時透双子【子孫×】 …> 時透双子【転生】
継国縁壱【子孫×】…>竈門炭治郎に継承 ⇒ 竈門炭彦【子孫】・継国縁壱【転生】
継国巌勝は、自身の血統に連なる子孫は断絶し、彼の想いも受け継がれず、彼の魂も転生することができなかった。
継国縁壱は、自身の血統に連なる子孫を残さなかったが、彼の想いは次世代に受け継がれ、また、彼の魂は現代に転生した。
継国家の血と細胞は断絶したということでもある。「想いは不滅」という本作品のテーマに即した顛末である。