2021年1月13日水曜日

『鬼滅の刃』第23巻の感想 世界の反転と人間関係のシャッフル

雑感です。


世界が反転して炭治郎が禰豆子やかまぼこで竃門家に帰るのはすごく納得なのだけれど、204話の鬼殺隊解散の日のFFはよくわからないなぁ。あれはそれまでも生成し、育っていたけれど、「その子たちしか知らない物語」だったのか。療養期間中でもなくて、あの日に一気にFFというのがびっくりだった

カナヲが無惨と向き合って絶体絶命の時に炭治郎が現れたのは普通に格好良かった。ヒーロー感あった。

私はカナヲと炭治郎のコインの表と裏のエピソードが好きだったし、カナヲが片目をかけてでも炭治郎を救ったのは男前だし、女神だと思う。カナヲと炭治郎の共闘が見たかったなとも思うのだけれど

敢えてそこは避けたのかな。戦闘中の感情交流と、その後の人生の伴侶は敢えて避けたのだろうか。

実弥と義勇さんの共闘は普通にエモかったし、彼らがその後コンビを組むのも納得なのだけれど、やはり人生の伴侶はお互い違うのだよな。

おばみつは共に闘い、共に散ったというのが何とも哀しいのだけれど、彼らは同じ時間を共有し、最後に想いを伝えあうことができ、あの時に大正時代の彼らの関係性は成就したようにも思う。

カラスたちも大量に死んでしまってかわいそうだったなぁ。解散後のカラスたちはどうなったのだろう。産屋敷家で面倒をみたのだろうけれど。

産屋敷家の妹たちも長生きできたのかな。産屋敷家の子どもたち3人こそ、まだ子どもなのに両親と2人の姉妹が爆死という、凄惨な別離であったが、彼らこそ

その後どのように人生を歩んだのだろう。なんとなく早く大人にならなければならなかったきりやくんのその後が気になるのだよな。あんな子どもなのに大勢の人たちの命を預かって、実際泣きながら指揮を取っていたのだけれどトラウマにならないのだろうか。

残された遺書を読みつつ、お墓参りをしつつ、散っていった子どもたちの来世を祈りながら毎日を過ごしたのだろうか…。宇髄さんや煉獄さんがたまに遊びに行ったりしたのだろうか? よるべき「大人」というのはどんなにしっかりした子どもでも必要に思うのだ。