作品の内容に関する感想を記載するという記事の特性上、ネタバレを含みますので、ご注意ください。
巴衛はいつから奈々生が好きだったのか?
別記事で詳細を検討しています。
「神様はじめました」考察 過去と現代の出会いの共通点 巴衛はいつから奈々生を好きだったのか?
結論として、本ブログでは、奈々生に出会った(巴衛からすると正確には再会した)時から、奈々生のことは無自覚で好きになっていたのではないかと思います。
しかし、現代で巴衛が奈々生に惹かれていると自覚したのは、第8巻で、契約解除されている状態で、霧仁に問いかけられ、さらに瑞希に指摘された時でした。自覚するまで随分時間がかかりましたね!
自覚後から奈々生に傾倒していく過程(8巻~13巻)
自覚後(第8巻)、巴衛はどんどん奈々生に傾倒していくわけですが、時系列に沿って考えてみました。
- 黄泉から帰還。神使契約を一旦解除した状態でも奈々生に囚われている。瑞希に「それはもう好きな子だよ」と指摘される。触れてみて自覚(第8巻第47話)。しかし、この段階では「俺は人間とどうこうなる気はない」(第8巻第48話)。ミカゲの方が大事(宴会で奈々生よりもミカゲに声をかけている)。
- 合コン回。奈々生が他の男と一緒にいるのを見てイライラ。(第9巻第50話)
- 黙って俺に守られていればいいのに…俺がしてやれることはそれしかないのだから(10巻55話)→寝ぼけて入ってきた奈々生を思わず抱きしめる。「目の届くところにいればそれでいい だから安心しろ 俺の心はなんら乱れることはなかったはず」(第10巻第55話)→茶屋遊びの夢を見ていたと誤魔化す(第10巻第56話)
- 二郎に勝手に嫉妬。二郎の言う「天女」が奈々生を指すと気づく(鞍馬は気づかず)。二郎をみて鏡を見ているようだと苛々する。「あの小娘が天女に見えた時点で貴様はもう詰んでいるというのに」(第10巻第56話)
- 二郎を想って涙をこぼす奈々生を慰めるために頭をなでる(第10巻第59話)
- 鞍馬山に残りたければ残ればいいと突き放す。宴会後寝落ちした奈々生に向かって「俺も好きだよ」と言葉にする(第10巻第60話)
- 胸がチクチク痛む。奈々生の結婚しない宣言にショック。奈々生の過去に興味を持ち、「俺の知らない奈々生」を知りたがる。小さい奈々生に求婚。「好きだとも これでお嫁に来てくれるかい?」(第11巻61話~第63話)
- 年末の闇市で、清らかで凛とした可愛らしい花と思っている(第11巻)
- 「俺ならばどんな手段を使っても手放さん」(第12巻第72話)→好きにすればいいと引き返せる距離を保とうとした鞍馬山のときよりも想いが深まっている。
- 奈々生の「妖と人間じゃどうせ一緒になれないわ」という台詞にショックを受ける(第13巻第73話)
- 「もうどこにもやらない 飽きるほど愛してやるから俺の側にいろ」と言う(第13巻第77話)。奈々生は元の体に戻っていたので、この台詞をきいたのは奈々生本人。
- もう暗示はほぼ解けつつある状態。倒れ、契約シーンの夢を見る。「名は……」ときかれて目覚め、一番最初に出てきた言葉は「奈々生」。振袖姿で、自分が以前贈ったかんざしをつける奈々生をみて、「…くそかわいいな…」と思い照れる。雪が舞い落ちる中、沼皇女と小太郎を見て「妖と人でも結ばれるんだって思えるんだ」と言う奈々生を見て「ああきれいだ…」と思い「そうかもしれんな…」とつぶやく。自分の台詞に驚き、(やばい…我慢すればよかった 触れなければよかったのだ そうしたらこんなに気持ちが浮つくことも…)と思い、直後、全ての暗示が解け、黒麿と契約を交わした記憶が蘇り、黒麿の呪いが発動する(第13巻第78話)→奈々生と添い遂げたいというレベルまで愛情が深まっていることを自覚したから呪いが解けた。
第8巻で「好き」と自覚してもなかなかくっつかず、じれったい期間でした。
第25巻で、鞍馬に向かって以下の言葉をかけていました。
「『深みにハマるのが怖い 引き返せる距離を保ちたい』とそんなところだろう」(第25巻第147話)これは巴衛自身へのブーメランですね。第8巻~第13巻までの巴衛はそのような状態だったのでしょうか。
呪い解除~ラストまで(第17巻~第25巻)
- 500年前に愛した女性が奈々生と知る(第17巻第100話)。
- 「当然だ」発言(第17巻第100話)。
- 「俺が社の中ではと我慢しているというのに…」(お前はひとの気も知らずいつもいつもいつも…)「お前がいればそれでいい」(皆のものじゃない お前は俺のだろう…?)(第18巻第103話)。→「みんなの奈々生」を受け入れてない。
- 「俺を置いていくな……!」(第19巻第108話)
- キスした霧仁に怒る→嫉妬している。
- 奈々生との寿命の差を意識するようになった巴衛は、ともに同じ時を歩むために人間になりたいと考えるようになる(第20巻)。
- 奈々生が残り僅かの寿命となったことを知り、奈々生が黙っていたことに憤り、背負われたくない宣言をする(第22巻)。
- 変わらないと思っていた悪羅王が人間を愛したことを知り、心を動かされる(第23巻)。
- 愛する奈々生がいればもう道に迷うことはない。奈々生のほうがしっかりしていると認める(第24巻)。
- 「今は神と神使の契約だがそんなもの早くなくなればいいと俺は思っている」(第24巻第142話)。
- 「お前が金銭に憂いていれば俺が賄うだけのこと 夢を見たいなら見せてやる だから望む人生を歩け どこだろうと隣には俺がいる 俺の夢はお前を世界一幸せにすることだ」(第24巻第143話より)
- 改めて求婚。「…やっと俺のものだ」と幸せそうな顔で奈々生に抱きつく(第25巻第148話)。